塗り絵をめぐる冒険

いち美術ファンによる、「目指せ、塗り絵上手!」な試行錯誤あれこれ。

【制作の記録】秋色の美人画を水彩色鉛筆+αで その2

 こんにちは(*^^*)

 前回に引き続き、『大人の塗り絵 美人画編』(※画像↓)の『想い』制作話を綴ります。

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ダーマトグラフ(白)

 前回までのところで着衣の大まかなところは塗り終わりました。

 実はその後すぐに、ダーマトグラフ(白)を買いました。

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 目的はといえば、後頭部に垂れる2本重ねのリボン(←正式な呼称がよく分かりません💦)を塗る為です。原画では紅白になっており、その配色を踏襲するつもりでした。

「この白色を模倣するのに、ダーマトグラフが合うのではないか?」と思いついたのです。

 ダーマトグラフ(白)にはマスキング材としての使い方もあると技法書で読んだ為、今回の試みが失敗しても無駄にならないと考えました。

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 果たして、目論見どおりに白いリボンがべったりとした白色で塗れました\(^-^)/

 

 白のダーマトグラフ日本画ふうの塗り方ではこれからも役に立ちそうです♪

 

■背景~原画の解釈~

白いリボンを塗った後、関心は背景へと移りました。

 

 ここで改めて原画を眺めると、背景部分は、紅葉した楓の枝や葉が所々に見えるだけで、あとは一見スカスカに見えます。

 日本画のこういうすっきりした構成には拍子抜けしますが、『美人のシルエットを余すところなく見せる』という観点では、十二分に意味のあるスカスカ加減なのでしょう。

 そして、よく見ると、何もないところも1色のベタ塗りではなく、同系色の濃淡によって塗り表されています。

 橙味の強い部分は、心なしかこんもりと楓を取り巻いており、輪郭をぼかした楓の梢を表しているように感じられました。

 "最前列にある物しか輪郭を撮れない特殊なカメラ"を使って、色づいた楓の木々をバックにこの美人さんを撮影すると、この原画のような写真が出来上がるかもしれません(突拍子もない仮想ですが、あくまでも風雅個人がはこのようなイメージで解釈しているという話です)。

「画面上の楓の葉は輪郭を保ちつつも、後背の橙色っぽい部分と断絶していない……!

むしろ、連続している……( 〃▽〃)」

 そんな印象を強く受けました。

 思うに、その印象を消化しきれなかったことが、直後の大失敗の遠因となります。

 

 それは、楓の葉を朱色:(P)060で下塗りしている最中に起きました。

「楓の葉を濃く塗ってから、水分たっぷりの水筆で溶かして周辺に伸ばせば、原画みたいな色になるのでは?」

と思いつき、(軽率にも)その場で実行に移したのです。

 その結果、どうなったかというと。

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……人物の顔の左横に広がる、ムラだらけの薄橙色の部分になりました💦💦

 上の画像は、厳密な意味では事件直後ではなく、葉を数枚塗り上げてから撮ったものですが、問題の大きさは伝わると思います。

「やらかした……💀」

 小手先で修復できるとは思えず、軽くパニックに陥りました。どうパニックだったかというと、

「落ち着け、落ち着け、ワタシ」

「負けたことのない馬は大成しない」

「先に他の部分を進めつつ、修復策をひねり出すべし」

…こんな台詞をブツブツ繰返しながら、無傷の葉や帯の模様を塗ろうとする有り様(笑) 

 ちなみに、頭の中では「やっちまった、なっるとう、ようかいっちばー♪」とJR総武本線の案内放送が出鱈目なメロディでエンドレス再生されていました。

 これで帯の細かい模様を塗ろうと考えるあたり、判断力が働いていない証拠ですね💦

 

 そう、一応心を鎮めて先に進もうとする意思はあったのです。

 しかし、線画を見る度に目に入る、件の失敗箇所。その形が漫画のフキダシ💬のように見えるのも、余計に堪えました。

「この忌々しいフキダシを修正しない限り、先には進めない」

 そう結論づけ、修復方法に目処が立つまで、作業を中断することにしました。

 

■背景~リフォーム~ 

 一旦線画から離れて考えてみると、着色の失敗を修正する手段は、大きく3つの方向性に限られていました:

 ①問題の部分を消すか、紙の表面を削る。

 ②適切に色を重ねて改良する。

 ③問題の部分を徹底的に塗り隠す。

 

 この3つのうち、①はまず却下。消しゴムで消せず、ナイフで削り取る技術もない為、不可能です。

 残る2つのうち②については、人物の背後に風景を描き足すか、もう少し濃い色を加えて"輪郭のぼやけた楓の梢"だと強調していくか。

 前者は、適切な構図を思いつけず断念。

 後者は、フキダシを目立たなくするにはかなり濃い赤か茶色にせざるを得なくなりますが、人物の着物と調和を取るのが難しそうに思われ、望み薄となりました。

 ③には光明があるように思われました。

ただ、この作戦には水彩色鉛筆の痕跡を覆い隠せる程発色が強いだけでなく、作品の出来にも何らかのプラス効果をもたらしてくれる物が望まれました。

 室内を物色した結果、4種類の画材を候補に絞りました。すなわち、ステッドラー社の水性メタリックマーカー金・銀と、Seriaのメタリック色鉛筆(ゴールド)、プリズマカラー937番(タスカンレッド)です。

 絵入りの舞扇に金色・銀色の背景はよく見受けられるので、何となくこの線画にも金色・銀色は合いそうだと思われました。

 ただ、ここはさすがに慎重を期して、スケッチブックで実験することにしました。

 実験とは、朱色より更に濃い赤色:(U)826を塗って水筆で広げ、乾いた後から、各画材で塗り重ねるというものです↓。

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 これを経てメタリックマーカーに決めました。金色が思ったより暗かったので、銀色を選択。細かいところは同色のボールペンで塗ることにしました。

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 銀色のボールペンで着物や帯の輪郭を取った後、メタリックマーカーを紙の内側から縁まで水平に動かす。

 この工程で塗れるところは塗ってしまおうと、早速再開しました。

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 時に区画を作って慎重に進め、背景全体の半分程度を銀一色に変えました。
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 ここまででその日は時間切れ💦

 残り半分は頭部を終わらせてからとなりますが、問題の部分を無事に隠せたことで、先に進める気がしてきました(^_^)

 

 という訳で、次は髪と髪飾りを塗ります。

 しかし、本記事も大分長くなってしまったので、詳細は次回に持ち越したいと思います。

 ここまでお読み頂き、ありがとうございました。よかったら次もお付き合いください(^o^)/