塗り絵をめぐる冒険

いち美術ファンによる、「目指せ、塗り絵上手!」な試行錯誤あれこれ。まったり気ままな塗り絵ブログ。

【お絵描き】ぬいぐるみのお絵描き 第5章

 こんばんは(^o^)

 ぬいぐるみお絵描きシリーズ第5弾です。

 

■攻略対象とテーマ

 自宅にある中で一番見た目が可愛くない(笑)ぬいぐるみを写生してみました。その正体は何かと言うと、こちらです☟:

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 ご存じ、みんな大好きダイオウイカ

 ぬいぐるみというものには一般的に"媚び"があるものですが、このイカ氏には可愛げなど清々しい程全くありません。

 しかし、この独特の外見と佇まいを目にすると、何となく楽しい気分になってくるのです(恐らく世のダイオウイカファンも同じ感覚だと思います)。面白い友達を紹介するつもりで、『習作レベルの完成度でいいから、姿かたちが分かるように描くこと』を目標としました。

 

■画材と紙

 A4大の白い画用紙に油性色鉛筆で描きました。

 

■ポーズの検討

 どんなポーズで描くか、今回はかなり時間をかけて考えました。

 イカ氏は極端に縦長な上に自立してくれない(そもそも地表に立つ必要がない💦)為、安定させられて、かつ、全体像が分かるポーズとなると工夫を要します。

 色々考えた結果、2本の触腕で逆向きのS字を作ると、頭部も多数の足も見やすい上、ポーズとしても個性的になるかと考え付きました。

 構想を元にディスプレイを作ります☟

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 束ねた段ボールを家具に立てかけ、タオルケットで覆ってから、イカ氏を置きました。

こうするとイカ氏も後ろに立てかけられる為、ポーズを思い描いた通りに取らせやすくなります。

 足と触腕を整えた後、頭部のムッチリ感を見せやすい角度を狙って、僅かに斜め向きにしました。

 この作業、文章にすると颯爽と行ったように感じられるかもしれませんが、実際は試行錯誤の連続で30分以上かかっています💦

 安置し終えた後は、カメラ📷で撮影。

 写生の場合、この時に1枚写真を撮っておくことで、頭の中にある完成像に近いものを確認することが出来ます。ディスプレイが崩れた時の復元にも役立つので、忘れず行うようにしています。

 

■輪郭のスケッチ

 輪郭線を描く際は、色辞典の枯竹色(D-14)を使いました。

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 今回は左眼(注・画面上だと右側)辺りから始め、概ね反時計回りに描いていきました。

 2時間前後で一応イカ氏の輪郭が完成☟。
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 "一応"と付けたのは描いた直後でもアラが目立った為です💦💦

 ただ、この時点で集中力が底をついた自覚があり、無理して直そうとすると却って悪くなりそうだったので、手を止めました。

「あとは着色しながら適宜修正しよう!」

と決めて一旦小休止です🍵🍵

 

■着色

 ここで唐突に時計の針を戻しますが、実は今回のダイオウイカ習作作戦に先立ち、2つの"予習"をしていました。

 「花氈(かせん)」でくすんだ橙系統の各色に"目慣らし"をしたこととーーf:id:white_fuga:20190401201434j:image

頭部だけの試し描き☟をしたことです。f:id:white_fuga:20190401201051j:image

習作の試し描きなんて、何と呼べばいいのでしょうか?この時にも使えそうな色をリサーチしていました。

 

 上のような"予習"から、手持ちの色鉛筆にはこのぬいぐるみの生地に一致する色が見つからないと分かった為、複数の色を重ねて近付けていくことにしました。

 重ね塗りしやすいと定評のあるポリクロモス(120色セット)を使います。

 まずは下塗り。

 と言っても、風雅には最初に何色を塗るのが適切か、さっぱり分かりません💦💦

『下塗りに何色を使ったらいいか』は、お絵描きの初心者がぶつかる壁の1つだと思いますが、技法書を斜め読みしても殆ど出てこないのですよね。下塗りの色の選び方とか、コツを知りたいと思う今日この頃……💦

 さしあたり今回はDark Naples Ochre(184)を使用しました。

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 この色で薄く頭部全体を塗ったところで初日は時間切れ💦 下のようになりました:

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 中2日空けて作業2日目。

 初日に撮った画像を元にディスプレイを作り、着色を再開します。

 足と触腕は、くすんだ橙色とクリーム色の2種類の生地で縫製されていました。

 クリーム色の生地の部分については、枯竹色の輪郭線が不自然に濃く見えてしまう為、輪郭線を消しゴムで薄くしてから生地の色を塗っています。
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と言っても消しゴムでも完全に消すことは出来ない為、やや不自然さが残ってしまいました。もう少し熟慮して輪郭線の色を決めればよかったかな、と反省しています。

 

 一方橙色の生地のほうは、光線の加減でケーキのスポンジのような黄色にも見えるものでした。ダイオウイカの光沢感を再現しようとしたメーカーの工夫かと微笑ましくなるものの、写生対象としてはハードルが上がり過ぎてて辛いところです😂。

 下塗りでDark Naples Ochre(184)を使用したのは、この黄色味を意識した為でした。

 また、この橙の生地が暗めに見える部分はTerracotta(186)やBurnt Ochre(187)といった渋めの橙系統の色を加えました。

 

 灰色も随所で使っています。

 ポリクロモスには1ダース前後のグレーが含まれていますが、体表が暖色なのでWarm Greyと名のつく暖色系のグレーを頼りました。

 ただし白目の部分だけは、Cold Greyと名のつく寒色系のグレーを使っています。f:id:white_fuga:20190401190713j:image

不気味で冷たい印象を出したかったのですが、正直なところ、効果の程はよく分かりません💦 こういうことは対照実験をしないと分からないことかもしれませんね。

 

 更に足の形を整えたりしながら恐る恐る塗り込んでいきました。とっぷり暮れてから、ようやく完成らしき状態となりました。

 

■完成像と反省会

 その完成像がこちらです☟。

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 正直なところ、まだまだ塗り込めるのではないかと思うのですが、具体的にどう塗り進めればいいのか分からない為に"完成"としました^_^;

 

 最大の反省点は、何と言っても、画面に収めきれなかった点です💦

 触腕の裏側は見せたかった……Orz

 モデルが大きいとつい大きく描きたくなってしまうので、再挑戦する場合はB4判以上の紙を用意しようと思います。

 

■終わりに

 このように、ダイオウイカぬいぐるみについてはまだまだ入り口付近といった印象なのですが、早くも次のお絵描きミッションが与えられた為、これで一区切りとなります。

 異形系ぬいぐるみのお絵描きレポートなどを最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。

 よかったらまたお付き合いください。

 それでは〜(^^)/