塗り絵をめぐる冒険

いち美術ファンによる、「目指せ、塗り絵上手!」な試行錯誤あれこれ。まったり気ままな塗り絵ブログ。

フランス見聞録 その3〜9/15 ロワール古城巡り編〜

 こんばんは。

 フランス見聞録第三弾、今回はロワール渓谷が舞台です。

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■9/15

 9/15朝、晴れ。身支度を済ませてホテルを引き払っていると、運転手のKさんがロビーに姿を現しました。

 この日は終日Kさんの車でロワール地方の古城を観に行き、ブロワという古城のある街で下ろしてもらう予定です。翌日ブロワのお城を観てから鉄道でパリに戻る為、各人スーツケースはホテルに預け、1泊分の荷物をボストンバッグに詰めて行きました。

 車は朝のパリの街を通り抜けてオルレアン方面へ向かう高速道路に入ります。日曜日のことで、高速道路は空いていました。

 道中、一度パーキングエリアで軽く休憩。

 紙カップの出てくる自販機☟でコーヒーを飲みました。
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 ここのパーキングエリアはご当地ラーメンもホットドッグの屋台もありませんが、明るくて清潔で静かでした。パーキングエリアはこれで十分だと感じます。

 

 休憩時再び車に揺られて南下した後、高速道路から出ると、パリ近郊に比べて森の緑が目につくようになりました。

 村らしき集落を通り抜けた頃、Kさんが

「この辺りがソーローニュの森の外れです」

と教えてくれます。

 その森の中にあるシャンボール城(※世界遺産)が、最初の見学場所でした。

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 シャンボール城は、中世のフランス国王フランソワ1世が建てた平地の城です。

 この王様、日本では年老いたレオナルド・ダ・ヴィンチをフランスに招聘した人物として知られる程度ですが、フランスでは絶大な人気があるのだとか。老いたレオナルドを自国に招くくらいですから、大のイタリアかぶれ…もとい、イタリア好きでした。

 そして、この老画家がシャンボール城の建築にも一役買ったかもしれない、と推定されているそうです。世のレオナルド好きには夢のある話ですが、信憑性は微妙だと風雅は思っています^^;。

 ただ、レオナルドの関与がどうであれ、名建築なのは疑いを容れません。

 広い城内ながら通路の設計が合理的で、目的の場所に割合サッサと移動できる点が大変気に入りました♫。城内の装飾は程よい程度に留まっていますし、どこにもせせこましい印象を感じないのが素晴らしいと思います。

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 この城には、1つの階段の上りと下りを進む2人の人間が互いにすれ違わずに移動できる、二重螺旋構造の螺旋階段があります。

「この設計は緊密性の極み…♡」

とときめきを感じますが……お城語りはこれ位に留めましょう。

 なお、フランソワ1世はサラマンダーを紋章としていた為、城内のあちこちでサラマンダーの装飾に遭遇しました。

 王様、キャラ濃すぎるよ(笑)。

 この城内見学は妹と2人で行きました。

 駐車場近くに多少の店があり、日曜日はテントの土産物屋も出ているというので、両親はその辺りを冷やかして待つとのこと。
 1時間の駆け足見学(泣)を終えて合流すると、母が山羊のチーズと白葡萄酒を買ったとニコニコ顔で報告してくれました。

 

 このシャンボール城を出発してから程なく、車はロワール川沿いを西進する道に入りました。

 次なる目的地はアンボワーズ。

 ここでまずは腹ごしらえとばかり、昼食にします。

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 このレストランの窓際の席で、ロワール川にかかる橋や近くの教会を見ながら食事しました♫。

 ワタクシのメインディッシュはホロホロ鳥でした☟。
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 この後、妹と2人でアンボワーズ城を見学してきました。

 この城は河を見下ろす高台に位置するので、入場前に上り坂を進みます。

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 坂道の中腹にチケット売り場があり、そこから入場してまた少し坂を上ると、まず礼拝堂が目に付きました。

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さほど広くありませんが、内部にはステンドグラスもあって綺麗でした。

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 礼拝堂から北側の城壁に寄ると、アンボワーズの街やロワール川が見晴らせます。

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 眺望絶佳♡

「やっぱりお城はこうでなくては!」

と言いたくなるような、(城として)好みの立地条件です♫

 フランスは土地が平らな為か、高台の城が少ないそうなので、アンボワーズ城に来られたのは幸運でした。

 眺めに満足した後で城館に向かいます。

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 城館の中は貴人の部屋や大広間が復元展示されていました。

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大広間の王座は座りにくそうですが(笑)。

 各階の移動はお馴染みの螺旋階段です。
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 このアンボワーズ城の敷地内からは旧市街もよく見渡せました。

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 ただ、駆け足見学で奥の庭園を見ることが出来ず、ちょっと残念でした。

 アンボワーズ城見学の後、車はシュノンソー城を目指し、ロワール川から離れて南へ向かいます。

 途中、アンボワーズの市街地の外れ辺りで、レオナルド・ダ・ヴィンチが住んだクロ・リュセ城(現在は子供向けの博物館になっている)を"車窓観光"して通り過ぎました。
 

 シュノンソー城は、ロワール川の支流であるシェール川の真上にありました。

「川の真上って?」

と思われるかもしれませんが、誤字ではありません。

 北側からシェール川に張り出すように創建されたものをディアーヌ・ド・ポワチエ(アンリ2世の愛妾)が拡張し、アンリ2世の死後ディアーヌからこの城を取り上げたカトリーヌ・ド・メディシス(アンリ2世の王妃)が更に増築した結果、川をまたぐ橋状の城館になったという面白い建築物なのです。

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 外から見て橋にあたる部分は、1階がディアーヌのギャラリー、2階がカトリーヌのギャラリーになっています。

 なお、城館の北側を挟むように位置する庭園も、ディアーヌの庭園とカトリーヌの庭園で2つ存在します。

 もうこれ、"昼ドラ城"と呼びたい(笑)。

 見学していても、

「とにかくディアーヌの上に立ちたい!」

という王妃カトリーヌの対抗意識が感じられて微笑ましくなりました。

 完全な好みの問題で、風雅としてはディアーヌのギャラリーに軍配を上げたいですね。
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窓からはもちろん、シェール川の静かな流れが見えます。

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 シュノンソー城は外観・内装ともこの上なく優美で、「ロワール渓谷の古城の中でも、シャンボール城と東西の横綱として人気を分け合っている(※Kさん談)」そうです。

 国王の愛妾が住み、寡婦になった王妃が住んだという事実に相応しく、基本的に"隠れ家"的な印象を受けました。

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 シュノンソー城の見学後は、再びロワール川沿いに戻り、宿泊するブロワのホテルまで送ってもらいました。

 途中、道路沿いにあったパン屋に寄ってもらい、母が夕食用のパンを買います。

 ワタクシも同じパン屋で、ふと思い立って林檎と洋梨のタルトを1つずつ買いました。

 付け焼き刃のフランス語で注文してみましたよ!

 ただ、通じたのかはよく分かりません💦。

 対面式のショーウインドウで目当ての物を指せて幸運だった…と思いました(笑)。

 

 その日の宿は、翌日見学するブロワ城の裏手にありました。

 明るいうちに到着したお蔭で、一休みしてから駅まで散歩する余裕がもてました。

 日曜日でスーパーが休みの為、駅の売店で夕食のサラダやハムを調達して帰りました。

 夕食は例によってほぼ飲み会です♫

 母がシャンボールで買い込んできた山羊のチーズを美味しく頂きました。

 

 以上が9/15の行動記録です。

 よかったら次回もお付き合いください(^^)/