塗り絵をめぐる冒険

いち美術ファンによる、「目指せ、塗り絵上手!」な試行錯誤あれこれ。まったり気ままな塗り絵ブログ。

【お絵描き】ぬいぐるみのお絵描き 第六章【グレー祭り】

 こんばんは♪

 今回は塗り絵ではなく、ぬいぐるみお絵描きシリーズです。

 

■モデル

 前回落描きの画像で仄めかした通り、猫のぬいぐるみ☟(※彼氏所有)を写生します。
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 毛色は濃い灰色。
 かなり年季の入ったものであることは間いなく、見た目にもくたびれた様子ですね。 

 そして、構造上横置きしか出来ません。

 これを直に平面に置いても形が分かりにくい為、クッションの上にタオルを丸めて置き、体の前半分が凭れるようにディスプレイを整えました。

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■画材

 A4大の白い画用紙に油性色鉛筆:ポリクロモス120色セットを使って描きました。

 

■目標

 ぬいぐるみのくたびれ具合を描写することを意識しました。

 このくたびれ感、具体的には毛並みの乱れやボディの萎み加減などに表れているというのがポイントかと思います。

 

■輪郭のスケッチ

  Cold Grey Ⅱ(231)でぬいぐるみとタオルの輪郭をスケッチしました。

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 この時は余程集中できていたのか、珍しいことに、非常に短い時間(10分足らず)で描き上げられました。

 

■着色

 初めに、目と耳の内側を除くぬいぐるみ全体をSky Blue(146)で薄く下塗りしました。
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 次に、背景のクッション部分をLight Phthalo Blue(145)で塗ります。f:id:white_fuga:20190427135724j:image

 これはあくまでも背景なので、生地に入る細い縦縞の線は描かず、概ね均一になるように塗りました。陰となる輪郭線との境目だけ、少し濃いめにします。

 

 続けてぬいぐるみの着色を開始します。

 ここから怒濤のモノトーン祭りとなります^_^; 多数あるグレー系のうち、主に寒色系のグレーを使っていきました。

『光が当たって明るく見える部分をCold Grey Ⅱ(231)で、陰になる部分をCold Grey Ⅳ(233)で塗る』という大雑把な方針を立てておき、あとは目の前のモデルを見ながら妥当な灰色を重ねて毛並みを描き込みます。

 作業途中の画像ですが、下のようになりました☟。
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 これだとまだまだ薄いので、更に塗り込んでいきます。

 対象がモノトーンだと観察しているだけで集中力を削がれるようで、物凄く疲れます💦

お茶を淹れたり、Phthalo Blue(152)でクッションの陰部分を濃くしたりと、時折気分転換しながら進めました。

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 今回、ぬいぐるみの毛色を慎重に濃くしていったのですが、濃淡のバランスを保ちながら全体的にジワジワ濃くするのは非常に難しいことだと痛感しました。

 隣接する部位相互の濃淡は見て取れるにせよ、例えば背中と前脚など、離れた位置関係にある部位同士だと、どれだけ濃淡に違いがあるのか把握して画面に反映するのが困難なのです…(T_T)

  自分の観察力は明暗のみでは低く、色彩の違いにかなり補助されているのだと痛感しました💦

 そういう訳で、猫の毛色はかなり実物より明るくなってしまいました。

 悔いが残りますが、限界を感じた為、ぬいぐるみ部分の仕上げに眼を塗りました。

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 これで、残すはタオルだけ。

 しかし、この時点でかなり消耗し、
「もうモノトーンでは塗れない!!」

と感じておりました。

 という訳で、急遽タオルの色を変更することにしました。

 台座にしているタオルに代えて暗紅色のストールを置き、その模様を参考にして描き込みながら、タオル部分を塗ります。

 さすがに『写生』とは言えない程のアレンジ(というか捏造💦)ですね〜。

 ただ、この変更には

「タオルを鮮やかな色にすることでぬいぐるみのくたびれ具合を対比的に強調する効果も望めるかも♪」

という皮算用もありました。

 その当否はともかく、タオルの色替えをしたことで俄然塗るのが楽しくなったのは事実です。

 レトロな花模様にしたことで、画中画を描く楽しみも少し味わうことが出来ました(^^)

 

■完成作品

 前章の過程を経て、作品は何とか完成しました☟:

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 毎度のことながら眺めると次々に反省点が見つかるものです(愚痴っぽくなるので列挙は控えますが)。このぬいぐるみは時期未定の再挑戦リストに仲間入りしました。

 

 以上、ぬいぐるみお絵描きシリーズ第六弾をお届けしました。

 なお、お絵描きは今後もマイペースに続ける予定ですが、次回はぬいぐるみではない静物を描くことになりそうです。

 よかったらまたお付き合い下さい。

 それでは〜(^^)/