こんばんは♪
藤野千代『ぬりえ天平文様 かぎろい』の完成作品ギャラリー第三弾をお届けします。
■「銀平脱鏡箱(ぎんへいだつのかがみばこ)」
画材:油性色鉛筆、サインペン。
■「赤地花文錦(あかじかもんにしき)」
画材:油性色鉛筆、サインペン。
古代・中世イランのタイルから使用色を抽出して宝相華文様に詰め込み直し、シルエット塗りもした印象深い作品です。
詳細は下記にまとめました。
■「唐花文縹綾(からはなもんはなだのあや)」
画材:油性色鉛筆。
色辞典vol.8とvol.9の試し塗りとして、この2巻に含まれている20色で塗りました。
■「円鏡平螺鈿背(えんきょうへいらでんのはい)」
画材:油性色鉛筆、顔彩、ボールペン。
本書で最後に塗った作品です。
ネタ元の宝物は円形の鏡で、線画はその背面に見られる螺鈿細工のデザインという説明でした。
ただ、漫然と塗っても鏡のデザインとして理解しきれない気がして、宝物の模様の隙間を埋め尽くす貴石のモザイクも塗り込んでみました。
一般的に古代鏡は背面にびっしり模様が入っていることが多いものです。呪術的な用途もあった為、悪いモノ(悪霊やら邪神やら)が入る隙間がないようにする意図があったのでしょう。それに貴石自体薄片でもキラキラして豪華というのもあったでしょうが、
「それにしても貴石のモザイクは頑張り過ぎだろう……」
と納得しきれていませんでした。
しかしInstagramでこの作品を見た方から
「お花が浮き上がって見える」
という感想を頂き、それこそが貴石モザイクの目的だったのかもしれない、と思い至りました。
このように、塗り絵を介して古代の工芸にアプローチ出来たこと、観た方から深い示唆を頂けたことにより、本作品はワタクシ個人にとって印象の深い作品となりました♫
さて、『ぬりえ天平文様 かぎろい』ギャラリーは本記事までで全15点を披露し、完結となります。
ご覧頂き、ありがとうございました。