おはようございます(^^)。
近作:「ブルガリア民族衣装」↑の制作話〈後編〉をお届けします。
前編までの状態で、12月中旬を通して制作はほぼ中断していました。
下塗りが終わった部分に少しずつ仕上げの着色を施すことはしていたものの、本格再開はクリスマスが過ぎてからのことでした。
■背景
本格再開の日は、背景上段を塗りました。
とにかく広い面積に着色することで「進んだ♪」という錯覚を自分に抱かせ、気持ちに楽にしようと思っての作業でした。
背景上段は、迷った末、黄色にしました。
薔薇祭りが開かれる5〜6月の光をイメージしての配色です。
ただ、黄色の発色は背景とするにはなかなか強烈な為、クリーム色を重ねて仕上げました。
こうして背景の地色が着いた後、背景の薔薇の葉っぱを塗り始めました。
といっても、一気呵成に塗ることはできず、他の部分を塗る合間に1枚また1枚と塗っていくジリジリ進行です。
何となれば、背景の葉っぱは、葉脈を白く残しながら塗っていたのです。
ーー褒めてなんて言わない、でも気付いて!
そう願っていたのに誰にも気付いてもらえなかったので、ここに記しておきます^^;。
■人物(衣類・小物含む)
面積の広いパーツの仕上げと、細かい部分の着色ーー再開した時、人物の各部分は"やること山積み"の状況でした。
ここは、気になる所から気になる順に(つまり散発的に)塗り進めました。
すなわちベールの広い部分に陰影をつけて仕上げ、ワンピースを重ね塗りで仕上げ、帽子の土台部分を紫色に染め…という具合です。
エプロンにも手を着けます。
エプロンの地色は暖かみのある黒色にするべく、下塗りに濃いウォームグレー、仕上げに色辞典のIvory Blackという黒色を使いました。
意外と下塗りの色が出て、純正な"黒"とは見えなくなりました。
…混色は面白い反面、博打です(^o^;。
模様部分の配色は、下調べの際に目に止まっていた色を思い出しながら決めました。
黒い地色に映える原色を多く使っています。
ベルトのバックル部分は、原画では金属として描かれているのですが、エスニックな雰囲気を増すべく、刺繍入りにしました。
この模様部分は、白い部分が見えないようにかなり塗り込んでいます。
そしてエプロンとベルトは、最終的に下のようになりました☟。
エプロンに続き、ブラウスとワンピースの模様も着色しました。
エプロンと同じく、模様をくっきりと見せるように意識しながらベタ塗りしています。
この模様を塗る工程は本当に楽しい時間でした♡。
下調べの時、
「こんな主張の激しい配色、洋服だとなかなかできないよなぁ」
と感心した民族衣装独特の色づかいを、自分でも疑似体験している実感が湧いてきたのです。
民族衣装の塗り絵の楽しみはこういうところにあるのかな、と漠然とながら感じました。
なお、制作中ブラウスの袖に1ヶ所、消しゴムをかけた時に色が移ってしまいました。
消しゴムで綺麗に消せない為、濃い水色の色鉛筆で急遽蝶を描き込み、隠蔽しました。
蝶々の描き込みをする頃には、ベールの先端も既に完成していました。
幾何学模様にフリンジと、ベールの先端は意外と難儀な部分で、フリンジの細さを表現し切れなかったのが残念です💦
■薔薇🌹
この気ままな制作手順を採った結果、最後に残ったものはーー多数の薔薇でした。
12/31 18時台の画像で、背景の薔薇も籠の中身も頭部の飾りも、ほぼ手つかずで残っています☟。
お察しかと思いますが、薔薇の花を塗るのが苦手です💦💦。線画を見ているうちにどこが花びらの表で、どこが裏なのか分からなくなってきてしまうのです💦。
よって今回、最終局面の薔薇尽くしは、さながら"薔薇地獄"でした…(;´Д`)。
ただ、思わぬ助っ人がありました。薔薇の香りの室内スプレーです。数年前に買ったまま、殆ど使わずに放置していたものでした。
このスプレーで部屋の中に薔薇の香りを充満させ、
と念じながら一気呵成に塗りました。
ラストスパートでテンションが高い為、軌道に乗れば集中して塗れるのが強みです。
問題は苦手のモチーフだと軌道に乗せるのに手間取りがちなことですが、今回は薔薇の香りのスプレーのお蔭で乗り切ることが出来ました♪。
背景の薔薇はダマスクローズを念頭に置き、ピンク色にしました。ベールの色と重複すると画面が単調になる為、ベールよりも濃いピンクにしています。
一方、籠の中の薔薇と頭部の飾り(※これは薔薇の花を模した布製のものと思われます)は、"寄せて集めた感"を出したかったこと、背景の薔薇と趣を変えたかったことにより、カラフルになりました。
■まとめ
前章までの工程を経て、本作は完成に至りました☟(※記事冒頭の画像の再録)。
多少の失敗やアクシデントはあったものの、概ねイメージしたテイストで塗れたので及第点としておこうと思います♪。
以上、今年最初の作品について制作の記録をまとめてみました。
多少ともお楽しみ頂けたら幸いです。
それでは、また〜(^^)/