こんばんは〜、風雅です。
今回は突発企画です(^^)。
『とりあえず半年塗り絵を続けてみたい大人のための塗り絵本ガイド』。
■はじめに
最近、自粛時間の充実やコロナ疲れを癒やす手段として、大人の塗り絵に興味を持った方が少なくないと聞きました。
個人のイラストレーターや製造業の企業など、休校中のお子様向けに塗り絵を提供してくれているので、無料配布の線画を何枚か塗って
「大人向けの塗り絵もしてみたい」
と思う方もいらっしゃるかと思います。
そういう方々の参考になるかもしれないと思い、今回の突発企画記事:「塗り絵のすすめ:最初の1冊の選び方。」を書きました。
大人の塗り絵に興味が出てきたけれども、どんな本なら楽しく続けられるのか分からないーーそうお悩みの方向けに、最初の1冊に良さそうな本を3冊、風雅の本棚から独断と偏見で(!)ご紹介したいと思います。
選定ポイントは以下の4点です:
・塗り終わるまでに半年はかかる
・とりあえず色を塗れば見栄えがする
・手近な画材(色鉛筆、ペン)が合う
・手に入りやすい(絶版情報のない和書)
入手しやすさについては、大手のオンライン書店で取り扱いがあることを執筆時に確認しています。しかし流通事情は時々刻々と変わる為、参考程度の確度だとご留意下さい。
塗り絵を現在進行形でお楽しみの読者様も、お友達から同じ質問を受けた時に備えて(?)よかったらお付き合い下さい。
■佐瀬 麻友子『コロリアージュ フラワー パレード』、2015年、KADOKAWA.
「華やかで夢のある絵柄が塗りたい!」
という方にお奨めの本です。
両面印刷でやや大判の本で、内容は王道のファンシー系。
各線画には、花や妖精、鳥、宝石など、一見して「可愛い!」と思えるモチーフが散りばめられています。
手頃なページと、難しくないけれど時間がかかるページが混在しており、そういう意味でも長く楽しめると思います。
背伸びして大人の塗り絵本を塗ってみたいお子様にも向いていそうです。
欠点は、1冊通してモチーフの使い回しが非常に多いこと。
「手抜きして本を作るとは許せん!」
という方にはお奨めできません💦。
(着色例)
■シンシア・エマリー『flower mandalas:心を整える、花々のマンダラぬりえ』、2016年、日本文芸社。
「頭が混乱するから落ち着きたい!」
「お花を簡単に塗りたい!」
という方にお奨めの本です。
片面印刷で、A4の短辺程度の正方形に収まるマンダラ塗り絵の本です。
マンダラとは、ほぼ円形の中に様式化したモチーフを対称形に配置した模様の形式を指します(中には円形でなかったり対称でなかったりするものもあり、マンダラと作者が主張すればマンダラと見なされる印象です)。
本書は、花のモチーフをあしらったマンダラばかりが収載されています。
花はある程度様式化されている為、絵のように濃淡をつけなくても不恰好になりません。
また、各ページの線画の完成度が高く、描線のミスがごく僅かに留まっている点で、安心して塗れると思います。
短所ともなり得るのが、マンダラという形式上、どのページもほぼ円形で対称形であること。途中でマンネリ感を覚える可能性がある為、単純作業が苦痛で仕方ない方には不向きかもしれません。
(着色例)
■石村 和代『和の花暦と花もよう ぬり絵ブック』、2018年、パイインターナショナル。
「自宅蟄居でも季節感を忘れたくない」
「和の模様を楽しく塗りたい!」
という方にお奨めの本です。
両面印刷で、塗り絵本としては平均的な大きさの本です。
どことなく愛嬌のある絵柄で、和風のものによくある背筋がピンと伸びるような緊張感がほとんどありません。
モチーフも桜、梅、かきつばた、蓮、撫子などのよく知られた季節の花々や、豆皿、羽子板、香袋のような可愛い和小物が多く、取っ付きやすい塗り絵本と言えます。
惜しむらくは、線画に描線の抜けや曖昧な箇所が散見されることでしょうか。
出版物のミスや完成度の低さが許せない方には、あまりお奨めしません。
また、紙質のせいか、硬すぎる色鉛筆だと塗りにくい印象があります。
(着色例)
■おわりに
以上、風雅独自の初心者様お奨め書籍を3点紹介しました。
ご参考になれば幸いです。
なお、ここで「ご参考に……」というのは、上の3冊のどれかが絶対に良いという意味ではありません。
あくまで風雅がよく知る範囲で、目的に適いそうな本を選んでみたものです。
手に取ってみて好みでない場合もあって当たり前なので、合わない・好かないと思ったら回避してください。
本記事の書き手としては、読んだ方の"最初の1冊"選びの際に"たたき台"としてご活用頂ければ、これに過ぎる喜びはありません。
ちなみに上の3冊のうちから更に1冊選ぶとすれば、『flower mandalas:心を整える、花々のマンダラぬりえ』を推します。
理由は3つあります:
・片面印刷で塗りやすい
・1点の制作にかかる時間が短い
・線画の完成度が高い
"線画の完成度"とは、『線画自体が絵ないし図像としてどれだけまとまっているか』というポイントです(「線画の完成度が高いと、色塗りの出来がどうであれ、見栄えがしやすい」と風雅は考えています)。
ロングセラーでもありますので、ごちゃごちゃ考えたくない方、風雅に騙されてみたい方はぜひ♡。
最後に、記事の主旨とはあまり関係ありませんが、近作のマンダラを1点紹介させて下さい:
出典:"Celtic Mandalas Coloring Book."
画材:油性色鉛筆、サインペン、ボールペン。
配色テーマ:「魔術師の実験室」。
こんなどぎつい作品を載せたせいで、記事の信憑性を疑われたらどうしましょう…(^o^;。
という猫かぶりはともかく、不思議系イメージの二大巨塔たる緑と紫を駆使した結果、テーマに見合う妖しさは具わったかと思います♫。
実は、この線画を収載した本:"Celtic Mandalas Coloring Book" のレビューを書いたら面白い塗り絵本をお探しの方の役に立てるかな、と執筆しかけたのですが。
5/17夜の時点で、昨今の流通停滞の影響を受けて、日米を代表する某大型オンラインショップで本書が在庫切れとなっているようです💦。
そういう訳で構想も大幅に変わり、本記事のお目見えとなりました。
すっかり長くなってしまいました。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
それでは、また〜(^^)/。
お題「#おうち時間」