こんばんは~。
今日はお絵描きの話です(^^)。
昨年から記事をご覧の読者様は、おつやの方という戦国の人物名を覚えていらっしゃるでしょうか?
昨年晩秋から、この女性のイメージイラストを描いていました(11/4の記事で、線画完成時点の状態を掲載しています☟):
この線画に着色し始めてから燃え尽き症候群になったり腰痛になったりして中断すること数ヶ月💦。
しかし、先日やっと完成しました!
画材:水彩色鉛筆。
題名:「援軍を待つおつやの方」。
■解題
烏帽子を被って正装したおつやの方の肖像が現存しており、そのアレンジのつもりもあって烏帽子を身に着けています。
ただ、このおつやの方は波乱の生涯を辿った人物で、描いている間はどうしてもその生涯のことを考えてしまいました。
ーー織田家の為に遠山家に嫁ぎ、未亡人の岩村城主となった後、武田家の軍勢に城を包囲されて降伏。武田家の武将の妻となり、後に織田家の軍勢に攻められて落城。長良川で逆さ磔の刑に処されて生涯を終える。
と、物凄く端折って書いても織田家と武田家の争いに翻弄された人生だと言えます。
私見では、おつやの方の人生最大の転機は、岩村城の女城主として武田に降った時だと思われます。
おつやの方が遠山家に嫁いだのは、織田方と武田方の間に位置する遠山家を織田寄りにしておくため。
ところが、岩村城が攻囲された当時、織田家には援軍を送る余裕がなく、孤立無援の状態となりました。
おつやの方は武田家に屈することを選びぶ訳ですが、
「降伏を決断するまでの間、どんな気持ちで過ごしたのだろう……」
と思わずにはいられません。
頼みの綱に裏切られたと怒ったか。
ただ救い出して欲しいと願ったか。
それは当人にしか分かりませんが、援軍が来ないというのは結局、織田家が岩村城を見捨てるということ。おつやの方自身の存在意義を否定されるも同然です。
強い絶望感には囚われたでしょうね…💦。
このような思いをめぐらせていた為、その時期のおつやの方ーー厳しい情勢に笑顔なく青褪め、援軍が来はしないかと一縷の望みを捨て切れずに遠くを見つめながら、胸の内が絶望に染まっていくのを感じている女性ーーを描くことになりました。
画力の問題で描き出せたかどうかはともかく、少なくとも描いた当人はそういうつもりでした(笑)。
■画材と色使い
叙情的な雰囲気に仕立てたくて水彩色鉛筆"プリズマロ"を使いました。
烏帽子が黒、髪も黒で色彩的には面白味に欠けるかもしれません💦。せめて多少は画面に変化を付けようと、烏帽子にも髪にも何色か足しています。
縹色の着物は、麻の質感をイメージして塗りました。
この部分は、乾いた水彩色鉛筆で全体をササーっと塗った後、水筆でポンポンと弾ませるように濡らしています。
背景は、山城の木々を淡く取り入れるつもりで緑色としました。
おつやの方の瞳も、木々の緑を映したつもりで緑系の色を下地に塗っています(※参考までに、顔部分の拡大画像☟)。
■余話
ちなみに。
制作を再開するきっかけは、ゲームでした。
ここ3ヶ月程、スマホアプリで城下町を作る箱庭&戦闘ゲームにハマっており、ある日ガチャでおつやの方が出たのです。
何だか嬉しくなり、
「そうだ、あの絵の続きを描こう!」
と思い立ちました。
単純すぎでしょうか(笑)?
とは言え、停滞を打破するスイッチは日常の思わぬところに転がっているものだと実感する出来事でした。
このゲームはまだまだ続けていますので、そのうち「激レアカードを引けた記念に…♡」などと言って戦国武将の塗り絵を始めそうな気がします(^_^)。
以上、お絵描きの報告でした。
それでは、また〜(^^)/