こんにちは〜。
昨日は7/7、七夕でしたね。皆さま美しい星空をご覧になったのでしょうか。
風雅の棲息地では生憎、朝から雨。以降降っては止んでの悪天候でした。
そんな天候事情により、笹も短冊もすっ飛ばし、七夕関連の塗り絵で節句の気分を味わいました。
時々手がける"季節の塗り絵"の一環ですが、七夕の場合は一際気合いが入りますーー何と言っても、"乞巧奠"として技術向上を願う節句なのですから。
そう、七夕は元来、針仕事上達を織姫に祈る祭りだったようです。そこから技芸向上を祈願する一面も加わり、『願い事を短冊に書いて笹竹に飾り付ける』という現在の形式に変化してきたのだとか。
風雅が上達を願いたい技術は、一に色塗りの表現力、二にデッサン力、三に文章力です(3つもあるのかよ、と呆れないで下さいね)。
今年は色塗り上達を願うことにしました。
上達を願う技術に関連する捧げ物をする風習も冷泉家関連の展覧会で見た気がするので、自己流で踏襲することにして、短冊を書く代わりに塗り絵をしました(注:冷泉家は藤原俊成・定家を祖とし、和歌に関する権威として敬われた公家の名門です)。
という訳で、朝から突貫工事で七夕飾りの線画を塗りました☟:
画材:油性色鉛筆、顔彩。
出典:『脳がみるみる若返るぬり絵』。
A5版の大きさながら、蒸し暑いので適度に休憩を取って進めた結果、夜更けまでかかりました。
夜空の部分をこってりと塗り込んだのも一因かもしれません。
ちなみに、夜空の色は硬軟2種類の色鉛筆を使っています:
・(軟) PC902 Ultramarine プリズマカラー
・(硬) V-8 Lapis Lazuli 色辞典
この2種類は色味がごく近く、プリズマカラーで厚めに下塗りした後に色辞典を重ねました。
この制作中、「七夕とは自力本願な節句かもしれない」と思い至りました。
針仕事であろうと書道であろうと、神事としての節句のお供えを例年制作すれば、それだけの手間をかける分、確実に技術は上がります。捧げ物とあって手は抜けませんし、共同体で節句をしていた時代には、作品が人目に曝されるとあって常日頃よりも気合いが入ったことでしょう。
私のようなニワカの自己流参加者でもつい真面目に塗った位なので、例年それを繰り返せば、自然に上達も望めるというもの。本質的に"自力本願"を促す構造がある気がしました。
そんな大風呂敷な憶説の当否はともかく、久しぶりに塗り絵で猛烈なラストスパートをかけられたのが、個人的には最大の収穫でした。
今年は雛祭りの塗り絵が当日に間に合わず、端午の節句は1点も関連の塗り絵が出来なかったので、七夕でようやく時流に乗れたのを喜んでおります。
ちなみにゾロ目の節句シリーズ、次回は重陽の節句(9/9)ですね。テーマとなる花が菊で、これは手強そうです(^o^;
さて、折角お越し頂いたので、他の近作もご覧下さい。2点とも7月初めの作品です:
画材:油性色鉛筆.
出典:紅会『美しい和のぬりえ』。
蝶が乱舞している和の文様です。
曇りがちな頃に塗り始めた為、せめて塗り絵では爽やかになるよう、背景は天色(あまいろ)で塗りました。
画材:サインペン、ボールペン、メタリックマーカー、水彩毛筆。
出典:"Art Nouveau Mandalas Coloring Book."
この本名物の、かなり素っ気ないアール・ヌーヴォー風マンダラです。
「これがアール・ヌーヴォー?」と思わせる程度に素っ気ない(笑)。
線画が単層的な為、短時間でサッと塗り上がるのが長所と言えば長所かもしれません。
以上、雑談&脱線多めな七夕の塗り絵の報告でした。
記事が書き上がったのが久しぶり過ぎて、お待ち頂いた読者の皆さまには申し訳ありませんm(_ _)m。
何とか一定のペースで書き続けられるよう、ブログも試行錯誤して参ります。
よかったらまたお付き合い下さい。
それでは、また〜(^^)/