塗り絵をめぐる冒険

いち美術ファンによる、「目指せ、塗り絵上手!」な試行錯誤あれこれ。まったり気ままな塗り絵ブログ。

【制作の記録】夾纈羅幡残欠、染める気分で塗る文様 その2

 こんばんは~。

 『ぬりえ天平文様 たまゆら』より「夾纈羅幡残欠」の制作話の続きをお届けします。f:id:white_fuga:20190120141423j:image

 

■白いフチ

 前回は文様部分の塗り方にいくつか方針を決めたことまでで終わっていました。

 その方針リストに書き忘れたのですが(笑)、縁になる部分は塗らずに白く残すことも決めました。

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 上の画像で分かる通り、文様は幅の細い"縁"に取り囲まれています。

 この"縁"があるのは、同時代の夾纈染めの特徴のようです。染料が着かないように防染される部分なので、今回は、それに倣って未着色で残すことにしました。

 

 また、着色部分は基本的にベタ塗りですが、今回は均一な塗りには拘っていません。

 夾纈などの手染めには染めムラがあるので、塗りムラもアリかと思いました♡

 

■文様塗り:葉&茎

 葉と茎の部分は、緑系の色に限定しました。

 色辞典36色セレクトセットには、緑系は5色入っています。

 『中央に近いほうから両端にかけて次第に濃くしていく』方針を立てた為、何となくこの5色相互の濃淡を考えてみました↓。

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 上の画像は、左から右にいくにつれて濃くなるように緑5色を並べてみたものです。

 この関係を意識しながら、水平方向に葉が連なる箇所を塗りました。

 また、垂直方向は『上を明るく、下を暗く』を原則にしました。厳密ではなく、

「上半分より下半分のほうが濃い色多めになればOK♪」

程度の意識で配色しています。

 茎の色は、周りの色との対照を主眼に置いて決めました(例えば、中段部分は地色が淡い為、濃くはっきりとした色を使うとか)。

 

 最初に、上段と下段のほぼ水平方向に連なる葉を塗りました↓。
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 次に中段中央の花の外側にある、葉群。
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 ここまで『葉を塗る→近くの花を塗る』という順番で進めてきました。

 これで葉っぱの大勢が決した為、以後は『花を塗る→周りの葉の残りや茎を塗る』という流れになっています。

 

■文様:花(総論)

 花は暖色系中心で、黄、橙、赤、紫の各系統とし、1輪の花に2〜5色使いました。

 今回は色辞典セレクトセットの試し塗りでもあるので、『対称形以外はすべて異なる組み合わせで塗る』と定めました。

 以下の3章で、実際どんな組み合わせをしてみたか、挙げてみます。

 

■文様:花(上段)

 外側の花と中央の花です。

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 使用色は、以下の通りです。
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■文様:花(中段)

 中段の各花部分の画像です。f:id:white_fuga:20190125185834j:image

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 画像と同じ並び順に、使用色を整理してみました↓。

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■文様:花(下段)

 下段には、中央の花と外側の花の2種類3個がありました↓。

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 使用色は以下の通りです↓。f:id:white_fuga:20190125232522j:image

 

 

 以上、葉と花の文様部分について、使用色を記してきました。

 こうして記録することで暖色系の色相互の類似性や相性が少し感得できた気がします♪

 残るは実のような(ただし見ようによっては花とも葉とも見える)部分なのですが、次回に持ち越しさせて下さい。天平文様で色辞典36色セレクトセットを試した感想と併せて、お届けしたいと思います。

 

それでは、また(^^)/

 

【オマケ画像】

 1次メモの最終形態です。

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 制作中、折にふれて見ていました。

 混沌としていますが、作業中のテンションは何となく伝わる……かもしれません(笑)