塗り絵をめぐる冒険

いち美術ファンによる、「目指せ、塗り絵上手!」な試行錯誤あれこれ。まったり気ままな塗り絵ブログ。

【制作の記録】葡萄酒色の夢想 〜『ミュシャぬりえファンタジー』より「夢想」

 こんにちは(^^)
 風雅は今日からようやく連休です。
その初日、"怠け者の節句働き"よろしく朝早くに目を醒ましました(笑)。

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ミュシャ『夢想』の続報
 さて、ミュシャの『夢想』の塗り絵の結果報告です。
 完成しました(≧▽≦)♡。
 4月中では終わらず、5/1までもつれこみましたが^_^;。
 ともかく、完成形をご覧ください☟。
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画材:油性色鉛筆、顔彩、ボールペン、ドローイングペン(描き込み)。
出典:『ミュシャぬりえファンタジー


■制作のポイント①見切り発車
 この作品の制作開始時は、"ノープランからの出発"でした。
 いつもは方向性をざっくり決めてから手を着けるのですが、数日考えても何もまとまらなかったのです。
 ただ4月末という期限があった為、四隅の背景だけ"今後どう塗っても邪魔にはならない色"で塗ることにしました。
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 この部分の着色にはプリズマカラーのsky blue light(PC1086)☟を使いました。
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 その後2週間以上の中断を経た後、構想は固まっていないままでした。
 恐らく原画の完成度が高すぎて、
「自分ならこんな色で塗るのに…」
という改良したい点が見付からなかった為でしょうね…(^o^;。そこで 
「ドレスが原画の淡い色ではなく、濃い色だったらどう見えるか?」
という思い付きのままに、ドレスの下塗りを始めました(使用色はアーチストカラーのRaisin (OP486)です)。
 この葡萄酒色と"インパクトの上で吊り合いが取れ、かつ下品にならない色"という趣旨で枠線に金色の顔彩を使うと決めます。
 ドレスと枠線が決まった後は、塗りたい色を塗りたい所に足していきました。

 細部がどうなっているのか線画だけだと分からない場合、ミュシャの原画を参照したくなってきます。
 塗り絵本には原画手本が収載されていますが、寸法が小さくてこの点では役に立ちませんでした。
 手持ちのミュシャ展図録にも出ていなかった為、携帯電話用の壁紙をダウンロードし、拡大して線画と照合しました。
 名画の塗り絵だと資料がそれなりに見付かる点は強味かもしれません。

■制作のポイント②顔の加筆
 さて、全体に主張の強い色合いで塗り進めるにつれ、顔のインパクトが薄い印象が強まりました。 
 原画から起こされた顔の各部の描線が元々簡素だったというのもあります。
「顔が衣装に負けてバランス悪い…」
と感じ、目元に加筆しました。 
 加筆には0.1mmの黒いドローイングペン(油性)を使いました(※高級品ではありませんが、文具メーカー製造の百均商品です)。
 内容は、アイラインの強化と目尻の睫毛の描き込みです。
 やり過ぎると線がぎこちなくなって不自然(≒不美人)に見えると思い、ペンでの加筆はボロが出ない程度に留めました。

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■制作のポイント③配色の冒険
 ところで、風雅は色使いのマンネリ化を防ぐ為、配色はできる限り冒険する事を心がけています。
 今回は最も面積の多いドレス部分が紫系統であった為、これまで
「紫色とは合わせにくい💦」
と感じてきた黄色や橙色との絡みに挑戦してみました。
 例えば、人物の背後にドーナツ状に配置された花房の、外側がライラック色、内側が黄〜クリーム色となっている所。
 或いは、髪に絡む花の色。

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 少しなりとも手応えが得られ、地味ながら楽しい冒険でした♫。

■おわりに
 制作上の大きなポイントは以上です。
 諸事情で急ピッチの制作となったものの、時間の関係で諦めた事が何一つなく、納得のいく制作ができました。
 寛大な心で待ってくれた塗り絵仲間に、本当に感謝しています。
 
 読者の皆様方も、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
 自宅蟄居の方も危険をおして仕事にいらっしゃる方も、どうぞ健康に気を付けてお過ごし下さい。
 それでは、また〜(^^)/


お題「#おうち時間