塗り絵をめぐる冒険

いち美術ファンによる、「目指せ、塗り絵上手!」な試行錯誤あれこれ。まったり気ままな塗り絵ブログ。

収穫の10月の塗り絵。

 こんばんは。風雅です。

 前回から3週間ぶりということで、まずは10月初旬・中旬の活動報告と参ります。

 先に総括するとポイントは4点です:

 ・"月イチ天平文様"再開♫

 ・ライト系和柄が続々完成♫

 ・その他の塗り絵が数点完成

 ・お絵描き月間はお休み…

 えー、首尾の良し悪しが分かれておりますが……。

 早速、各論に参りましょう。

 

■久しぶりの天平文様

 9月末頃に着手した作品が、無事完成しました☟:

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画材:油性色鉛筆。

出典:藤野 千代『ぬりえ天平文様 さわらび』

題名:「密陀彩絵箱(みつださいえのはこ)」.

 

 ネタ元の正倉院宝物は、大雑把に言うと、油の入った絵ノ具で絵が描かれた箱を指します。

 著者が筆の跡がよれている点も余さず取り入れたようで、着色した各部分は輪郭が不規則な波形の曲線で形成されています。

 着色作業中、ロールシャッハテスト塗り絵をしているかと錯覚しかけました💧。

 

 しかし、細部1つ1つが不分明な形をしていても、全体の形を見ると均整が取れているのがこの線画の妙味です。

 画面上にメリハリを出しつつも統一感が薄れないように、中心から周縁へと塗り進めながら配色も決めていきました。

 

 この制作がとても楽しかったもので、一時期、"月イチ天平文様"と称して月間1点は天平文様を塗り上げていたのを思い出しました。

 楽しい事なら再開を躊躇う理由なし。

 という訳で、来月以降も月間1点の天平文様を完成させていこうと思います。

 

■ライト系和柄完成ラッシュ

 風雅が勝手に"ライト系和柄"と呼んでいる、石村和代氏の和のぬり絵ブックシリーズ。大振袖の絵柄のような本格和柄塗り絵に比べると、個人的な心構えの問題ですが、ずっと気軽に取り組めるのでライト系の名を冠しています。

 現在はシリーズ中の2冊を攻略中です☟:

・『花ともよう 四季のぬり絵ブック』

・『春夏秋冬 和のぬり絵ブック』

 

 『花ともよう 四季のぬり絵ブック』より、「花笑み」と「集喜」の2点が塗り上がりました。

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題名:「花笑み」。

画材:油性色鉛筆。

 象徴化された枝垂れ桜です。

 麻の葉文様を塗るのが楽しい線画でした。

 

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題名:「集喜」。

画材:油性色鉛筆、ボールペン。

 Googleさんに訊いても"集喜"なる熟語は調べがつかなかったのですが、もしや本書の造語でしょうか。実際に集まっているのは和の文様ですが、吉祥系の意匠が多めなので「集喜」なのかもしれません。

 和の千代紙を切り貼りしたような画面構成は、謂わば"和の文様詰合せ"のようで、充実感がありました。

 

 『春夏秋冬 和のぬり絵ブック』からは、4点が仕上がっています。

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題名:「折り鶴」。

画材:油性色鉛筆。

 本来見開きの線画ですが、右半分で充分に感じたのでこれで完成としました。


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題名:「雪輪」。

画材:油性色鉛筆。

 雪輪文様が散らされていますが、内側に幾何学文様や四季の花の絵があるせいで、冬らしさは感じられないと思います。

 そういえば、着物にはこういう四季のモチーフが混在している絵柄がよくありますね。あれは春夏秋冬着ても野暮に見えないように、敢えて混在させているのでしょうか…。


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題名:「雪舞」。

画材:油性色鉛筆。

 本作も雪モチーフです。

 雪輪文の中の紅椿は、葉に少し雪が載っている点から、雪の降り始めの状態を想像して塗りました。

 

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題名:「手まり」.

画材:油性色鉛筆。

 9月末から急に手鞠モチーフの線画に心惹かれ、数日間で本作を塗り上げました。

 なお、背景は淡い山吹色で塗っています。

 

 季節外れの作品が混じっている割に、秋らしい作品が1点もなかった事実に苦笑い。こんな事もあるのですね。

 

■その他の完成作品

 手鞠のモチーフは前章の「手まり」とほぼ同時進行で、別の本からも1点塗りました。

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画材:油性色鉛筆。

出典:紅会『美しい和のぬりえ』.

 こちらの作品では鞠の色数を少なく、厚めに塗っています。反物のほうは生地薄めに見えるように意識して塗りました。

 こんなささやかな塗り分けでも画面に多少面白味が出ていたらいいな、と思います。

 

 エスニック系については「キリム文様」と題名の付いた作品が1点塗り上がりました☟: 

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画材:油性色鉛筆。

出典:『心がスーッとラクになる世界の美しい文様ぬり絵』。

線画作者:ボルボネ(敬称略).

 同じ本で以前塗った「キリム文様」は、青系を排除して塗ったので、本作ではテーマを「青系を取り入れ、かつ、異国情緒を出す」と設定して配色しました。

 先入観かもしれませんが、キリムを作っている地域の染織品には、ラピスラズリのように透明感のある青系の色を殆ど見ない気がするのです。

 それを踏まえた上で、敢えて目立つ所に青紫色を使いました。異国情緒の帳尻を合わせる為に、他はややくすんだ趣のある色を配しています。

 首尾はともかく、試行錯誤が印象に残る1点となりました。

 

 他に、ペン類でリース状に配置された草花の線画を仕上げました☟:

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画材:サインペン、ボールペン、メタリックマーカー。

出典:Rita Berman "Meine Reise durch Europa"(2021).

 描線が太めなのでペンのほうが合うかなと思い、ペン類で塗ってみました。

 所載の本は昨年秋に買ったもので、ちょうどブログを中断していた時期に塗り始めたので、本ブログ初登場かもしれません。

 

 マンダラ塗り絵も1点出来ました☟:

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画材:サインペン、ボールペン、メタリックマーカー、水彩毛筆。

出典:"125 Mandalas"

 本作はある企画の小手調べとして、『使用するペンの数を15本以内に収める』という制限付きで制作しました(この企画については後日記事にまとめる予定の為、ここでは割愛します)。

 どの部分をどのペンで着色するか、開始前に詳しく決めずに成行き任せで塗り進めた結果、ペン14本で完成に至りました。

 規定内に収められた事もよかったと思いますが、それ以上に、本数制限付きの制作過程が刺激的で好感触でした。

 縛りルールの導入は、遊び慣れたゲームに新鮮味を出す常套手段ですが、塗り絵にも有効なようです(^^)

 

 同じ本から9月末にも1点完成しているので、ここで紹介させて下さい。

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画材:サインペン、ボールペン、水彩毛筆。

 ご覧の通り、ピンク×紫の2系統をメインとして着色しました。

 

■お絵描き月間に乗り損ねた件

 10月といえば世のお絵描き民が励むお絵描き月間ですが、お絵描きに全く関係ない理由で出鼻を挫かれ、不発になりました。

 というのは、初日に冷蔵庫が寿命を迎えたのです……💧。

 カタッカタッと異音が続くので異変に気付き、扉を開けたら冷えてなかった…という最期。冷蔵庫の壊れ方としては珍しくない例のようです。

 ただ、冷蔵庫が壊れるなんて親元離れてから初めての体験で、新しい冷蔵庫が届くまでの1週間余り、かなりバタバタしていました。

 無理にお絵描きしても楽しめないのは明白だった為、お絵描き月間は断念。天平文様を中心に塗り絵を楽しむことにしました。

 

■終わりに

 以上、10/19までの完成作品を並べて参りました。

 10/20以降の活動については、後日の記事に譲りたいと思います。

 それでは、また〜(^^)/