塗り絵をめぐる冒険

いち美術ファンによる、「目指せ、塗り絵上手!」な試行錯誤あれこれ。まったり気ままな塗り絵ブログ。

【季節の塗り絵】塗り絵でお花見 〜その2:桜アレンジの花かご【桜まつり】

 こんばんは♫

 今日は冷え込んで寒いホワイトデーとなりましたね。午後から人混みを避けて見学出来そうな植物園に行くつもりでしたが、この悪天候で断念しました(;_;)。

 帰宅後はまったり塗り絵をしています。

 

 風雅の土曜日は、何となく"模様の日"。

 インド文様の本☟の塗りかけ作品から着手しました。

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 攻略対象は、マンダラ状の線画です。

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 油性色鉛筆と金色のボールペンを使い、中心から少しずつ進めています。

 15分も塗ると飽きてくるので、まだ完成までは日数がかかりそうです。

 

 インド文様の線画に飽きた後は、塗りかけファイルの中から、桜モチーフのある作品に移り、完成に至りました☟。

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画材:油性色鉛筆、顔彩、サインペン。

出典:『和の花暦と花もよう ぬり絵ブック』。

題名:「花かご」。

 背景に桜の花びらを描き込んでいます。

 左上から右下に散り落ちているように見えるでしょうか…?

 桜の花びらのように馴染みのあるものでも、いかにも花吹雪らしく描き込むのは存外難しく感じました。

 この作品では、金色の顔彩でカゴを塗っています。奇をてらった訳ではなく、ほんの思いつきで塗ってみたのですが、意外としっくり馴染んでいる気もします(^^♪。

 

 今日はそんな半日を過ごしました。

 寒の戻りで何となくだるいので、近作はまた近いうちに別の記事にまとめます。

 それでは、また〜(^^)/

【季節の塗り絵】塗り絵でお花見。 その1【桜まつり】

 こんにちは〜♪

 このところ、塗りかけ卒業キャンペーンで旧来の塗りかけを進める一方、"抜け道"である季節の塗り絵の名目で、新規に手を着けるのが止まりません。

 最近注目の風物といえば、何と言っても桜です。
 風雅の棲息地域ではあと2〜3週間で咲き始めるかと思いますが、沖縄では1月から桜祭りが開かれる地域もあるようですね♫。
 桜前線が既に北上を開始していると思うと、俄に待ち遠しくなり、

「今年の春は桜をたくさん塗ろう!」
と決意。
 早速、『和の花暦と花もよう ぬり絵ブック』から「春爛漫」を塗りました☟。

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画材:油性色鉛筆。

 線画は見開きページで構成されているのですが、右側のみで作品としました。線画の中央(つまりページの切れ目)で左右の線がつながっていない部分があり、片側のみとするほうが収まりがいいと判断した為です。

 遠景となる山と空は、風雅にしては珍しく(笑)薄塗りで仕上げています。

 

 実のところ、風雅の棲息する南関東ではまだ桜はほとんど咲いていません。

 ただ、桜は南から順次開花の便りを聞くのが楽しい植物でもあります。文化的な意味で言えば、待つ間も"花期"の一部と見なしてもいいかもしれません。

 この長い"花期"を今年は存分に楽しみたいので、これからGWの終わりまで、桜モチーフの塗り絵を高頻度で手がけようと思います!

 何故今春特に…と言えば、お察しでしょうが、新型コロナウィルスの流行のせいです。

 連日入る感染拡大の報に紙不足騒動と気持ちが鬱ぐ上、人が多い密閉空間を避けようとすれば美術展も諦めざるを得ず、地味にストレスを募らせているのです…💦。

 もう2ヶ月も美術館に行っていません(;_;)。

 傑作美術品の向こうを張る美的存在として、桜に期待する所存です。

 屋台が出る花見会場は閉鎖かもしれませんが、咲いているだけでそもそも祝祭感がある為、近所の公園でも楽しめると思います。

 そして、この季節に浸りきる手段として塗り絵でも桜に焦点を当てる訳です。

 

 そういう訳で、手持ちの塗り絵本で桜のモチーフを探してみると、該当する線画はザクザク見つかりました(^^)。

 和風がテーマの塗り絵本には、少なくとも2枚は収載されている印象です。

 手近なところで『和の花暦と花もよう ぬり絵ブック』の「花ぼんぼん」に、既に着手しました☟。

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 あるいは、桜の描かれていない線画で"桜アレンジ"をするのも楽しそうですね。

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直上の線画は梅と宝相華文様が描かれたものですが、梅のみだと季節遅れで野暮になりそうなので、"桜アレンジ"で楽しもうと画策しています(^^♪。

 なおInstagramにて、 #塗り絵でお花見 という#(ハッシュタグ)でお仲間を募って桜関連の塗り絵を投稿しています。

 塗り絵でも桜を楽しみたい方、Instagramのアカウントをお持ちでしたら #塗り絵でお花見 で検索してみて下さい。ご参加もお待ちしています(#塗り絵でお花見 を付けて投稿すればOKです)。

 

 ここで当ブログに関して、URL変更のお知らせがあります。

 昨夜以降、下のURLに変わりました☟。

https://white-fuga.hatenablog.com/

 従来のアドレスの頭が『http:』であったものが、今後は『https:』になります。

 PCやスマートフォンのブラウザでお気に入り登録して下さっている方、表示されない等のご不便をおかけしていたら申し訳ありません。新しいURLで登録し直して頂けると助かります。

 ブログアプリで記事中に画像を載せられなくなり、不具合解消の為に急遽変更しました。事前予告ができず、重ねてお詫び申し上げます。

 ブログの中身や執筆スタイルは特に変わりませんので、今後ともよろしくお願いします! 

塗りかけ卒業キャンペーン2020、始動。

 こんばんは(^^)。

 塗りかけ卒業キャンペーンを本格始動して数日。今まで塗りかけだった作品が3点完成しています♫。

 

 1つめは雪の結晶マンダラです☟。
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画材:油性色鉛筆、サインペン、メタリックマーカー。

出典:"Snowflake Mandalas Coloring Book."

テーマ:梅の花が香る夜の雪。

 2月から3月にかけて、梅が花咲く頃に雪が降ることがあります。

「夜闇に溶け込む花の香りと雪の組み合わせは風情があるだろうな…♡」

と思いながら制作しました。

 本作が今冬最後の雪のマンダラとなると思います。

 

 2点めはライトな和柄:「寿」です。 
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画材:油性色鉛筆、顔彩、サインペン、ボールペン。

出典:『和の花暦と花もよう ぬり絵ブック』.

 背景部分に「ノリスクラブ」というステッドラー社の油性色鉛筆の朱色を使いました。

 所謂"赤えんぴつ"として買い求め、その後使わなくなって持て余してきた色鉛筆です。

 発色が薄く、使いにくいと思っていたのですが、目立たせなたくない箇所に使ってみたところ、朱色のようにはっきりとした色でも主張しないで着けることが出来ました。

 意外な活用法があったものです(^^)。

 なお、本作に描かれた着物は婚礼用の打掛と題名から察せられますが、鶴らしき鳥が鶴に見えず、ド派手な怪鳥と化してしまいました……(^o^;。

 こんな打掛を着て嫁入りしたら、婚家での風当たりが強くなりそうですね💦💦。

 

 3点めは塗れる栞:「蓮池」です☟。

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画材:顔彩、油性色鉛筆。

 顔彩の色や水加減を確認する時に葉っぱや花の部分に試し塗りをしていたもので、今月に入ってから背景(=水面)を油性色鉛筆で塗って仕上げました。

 

 以上、とりあえず完成させやすそうなものから手を着けた結果、まずまずの滑り出しとなりました。

 この調子で引き続き頑張ります(^^ゞ。

 それでは、また〜(^^)/

早春の塗り絵。

 こんにちは♫

 武漢ウィルスの余波で騒がしい日々、いかがお過ごしでしょうか?

 

 既に先月のことになりますが、和書の塗り絵本を2冊お迎えしました♫。

 1冊めは『インド文様とペイズリーのぬり絵ブック』(パイインターナショナル)という文様塗り絵の本です☟。

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インド文様という言葉は耳慣れず、

「捏造された概念かな?」

と疑いをかき立てられます。"とにかくインド風"程度の意味で理解すべきなのかもしれません^_^;。

 この本には前から目を付けていたのですが、最近巷の本屋の棚で見かけることが少なくなっていました。そんな時、馴染みのオンライン書店で注文できることが分かり、衝動的にポチったものです。

 まだ試し塗りを始めたばかり💦もう少し進んだらご覧に入れようと思います。

 

 もう1冊も同じオンライン書店で見つけました。『林静一の世界一②「雅」』(2006年、メタモル出版)という古い塗り絵本です。

「よく手に入ったなぁ」

と思います。
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 林静一氏は小梅ちゃんのイラストを描いている方です。本書では彼が源氏物語伊勢物語を描いたイラストが塗り絵になっています。

 3/1、試し塗りを兼ねて1点制作してみました☟。

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画材:油性色鉛筆、ボールペン、アイシャドウ。

題名:「源氏」。

 モチーフは、夕顔の花を手に取る源氏。

 そう、源氏ではあるのですが、長く髪を垂らしたりピアスをしていたりと不良貴族の趣が濃厚(笑)。

 紫色のカラー烏帽子(!)も風雅の悪ノリではなく、原画手本から紫色になっているのです。

「不良だから何でもアリだわ♫」

と開き直り、早春らしい若草色の着物を着せてみました。

 この若草色、下塗りはミックス色鉛筆の「きみどり」で行いました☟。

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この上に緑、黄緑の単色の色鉛筆を塗り重ねて陰影を調整しています。

 大袴はベタ塗りにしたので、袍と袴が異なる生地で縫われているように見えればいいな…と。

 背景は、青系の貧乏パステル…ではなくて、古いアイシャドウをポンポンとはたいて仕上げました。やや暗くして撮った画像だと、様子が分かるかと思います☟。
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 この作品は半日ほどで出来上がりました。

 線画ページの紙質が風雅史上最強クラスに塗りやすくて、勢いが止まらなかったのが一因です。

 大人の塗り絵ブーム以前にこれだけいい紙で塗り絵本が作られていたとは……と、思わず感動してしまいました。


 ところで、巷では梅が咲き、所によっては早くも盛りを過ぎようとしています。

 花の名残りを留めたくて、先日、梅が描かれた線画を1枚塗りました❀。 

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出典:『和の花暦と花もよう ぬり絵ブック』。

画材:油性色鉛筆、水彩色鉛筆、顔彩、ボールペン。

 背景の群青色に紅梅と、あまりくっきりと花の形が見えませんが、計算のうち。

 "姿は見えないけれども香りで梅の花が咲いているのに気づく"という趣向が漢詩などに見られるのを思い出し、夜景にしました。

 水仙もちょうど花期なので、観察してきて色を着けました。

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観察の成果を即、制作に活かせるのが季節の塗り絵の醍醐味だと感じます(^^♪。

 

 さてカレンダーが1枚めくれてはや3月となりました。

 予告通り、今月は塗りかけ卒業キャンペーンを敢行します!

 ご存じの通り、塗りかけファイルにあるもの、塗り絵本の未完ページをできるだけ塗って終わらせる試みです。

(塗りかけの例☟:「寿」 ※『和の花暦と花もよう ぬり絵ブック』より)

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 新規に手を着けるのは、絵師様がネット等で配布している線画、季節の線画、新着本の線画各2点までに限定します。

 目標完成点数は、新作・小品含め25点(例によって高めの数字に設定してあります)。

 いつもの通り、まったり頑張ります(^^)/

 

 以上、近況報告にお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

 それでは、また〜(^^)/

妄想炸裂!血まみれの天平文様。

 こんばんは〜(^.^)/~~~

 一昨日から昨日にかけて、天平文様を1点塗りました。その作品が自分にとってささやかに冒険だったので、記したいと思います。

 出典は『ぬりえ天平文様 うたかた』、題名は「金銅葛形裁文(こんどうのかずらがたさいもん)」です。

 この文様は、下の画像のような形をしていました☟。
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 ここまでの制作手順は単純です:

①青いメタリックマーカーでほぼモチーフの形通りにベタっと塗る。

②似通った色味の青いメタリック色鉛筆で細部を塗り、形を整える。

③ネタ元の工芸品で宝石が嵌る部分を数種の異なる色味の色鉛筆で塗る。

 

 ここまで塗った後、顔彩を用意しました(ちなみに風雅はキラキラ系の顔彩しか持っておりません)。

 何色を使ったかと言いますとーー顔彩耽美シリーズの"紅玉色"。

 つまり、ルビーの色です!

 この赤いジェムカラーの顔彩でスパッタリングをしました(^o^)v。

 ボカシ網は使っていません(というか、注文したもののまだ届いていない…)。

 水で溶いた絵の具を歯ブラシに含ませてから紙の上でそっと振ったり、ブラシの背側を叩いたりしてします。

 なお、作業時は古雑誌とダンボール紙を広げた上に紙と載せました☟。

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 やり方によってはかなり飛沫が飛び散る為、新聞紙2枚分程度の面積を防護しておくのが無難なようです。

 

 スパッタリング後、紙が乾くのを待って出来上がり♫

 最終的に下のようになりました☟。 

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 …スプラッタがお嫌いな方、すみません💦

 禍々しい惨劇の後のようですが、これを狙いました。つまり、流血沙汰を暗示したかった訳です。

 血痕に見せたくて、ところどころに大きなしずくも垂らしました。

 

 本作のテーマは"血塗られた王権"です。

 正倉院の宝物を見るとつい古代に思いを馳せてしまうのですが、歴史を振り返ると

大和朝廷でも数々の政変や惨事が繰り返されたなぁ」

としみじみ感じてしまいます。

 平安遷都以前の古代社会は、国際色豊かな文化が花開いた一方で、権力闘争によって政局が安定しないという濃い闇がありました。

 そういった歴史の一面も表現したいと思い、赤いスパッタリングを敢行しました。

 天平文様を塗る時には文様を美しく見せるのを第一に考えることが多い風雅にとって、今回はモチーフを損なっても表現したい事を優先したという意味でささやかな新境地開拓と言えるかもしれません。

 血しぶきらしい迫力がやや足りない憾みは残るものの、心地よい達成感を感じました。

 

 と、本人は大満足なのですが。

 スプラッタ系だけで記事を終えると読後感が良くなさそうなので、お口直しに(?)マンダラ塗り絵もご覧下さい。

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画材:油性色鉛筆、サインペン。

制作時期:2020/2/22〜23。

 雪の結晶マンダラ、今回は紫ベースの和柄風でまとめてみました。

 上下左右の背景には、先日実家近くの文具店で買ってきた青いポスカ(POSCA)を使っています。

 キャップの色より少しだけ明るい青色で、思ったより目立つ色でした。

 

 さて、そろそろスプラッタ正倉院の衝撃(?)は薄れたでしょうか?

 本日は禍々しいスパッタリングをお見せしてしまい、すみませんm(_ _)m 色々な塗り方があるということでご理解頂けると嬉しく思います。

 それではまた〜(^^)/

 

春待つ停滞期の塗り絵。

 こんばんは♫

 2月も後半になり、少しずつ春の気配が感じられてきた今日この頃。

 まったり近作をご紹介します。

 

 春先取りのつもりで『和の花暦と花もよう ぬり絵ブック』所収の「陽春」を塗り上げました。 

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画材:油性色鉛筆、水彩色鉛筆、ボールペン。

 主な画材は油性色鉛筆です。

 春らしく見えるよう、明るい色合いで塗りました。

 

 その一方で、雪の結晶マンダラも増殖中です…(^o^;。

 下の作品は、針葉樹林に降る雪をイメージして塗りました☟。

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画材:油性色鉛筆、サインペン、メタリックマーカー。

 

 雪の結晶マンダラはもう1点あり、真ん中の結晶がやたら目立つようにして塗ったものがあります☟。
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画材:油性色鉛筆、サインペン、ボールペン。

 真ん中の結晶は、ぺんてるの元祖・サインペンを使いました。筆記具だけあって発色が強く、何気なく塗ってもこの様子です。

 補色に近いクリーム色でこの結晶を縁取ることで、更に強調できたのではないかと思います。

 

 と、一応制作は出来ているものの、実は未だ停滞期が続いています💦。

 特にここ数日間

「自分にとって最善のペースで進められていない」

という感覚が強くなってきていて、気がかりでした。

 この状況を打開するべく、3/1から1ヶ月間、"塗りかけ卒業キャンペーン"を展開しようと決意しました。

 特に人物塗り絵の塗りかけ期間が長期化しているのを整理して、新年度から気持ちを新たに制作を続けられたらいいな〜、と。

 なお、これで停滞感が軽減できそう、と直観的には感じているのですが、本当に効果があるのかどうかは分かりません💦。この機会にちょっと意識して検証してみるつもりです。

 

 書きたい話題は他にもあるのですが、今日は雑用が残っているので、この辺りで。

 お付き合い頂き、ありがとうございました。

 それでは、また〜(^^)/

『ぬりえ天平文様  たまゆら』完成作品ギャラリー③

 こんにちは♫

 『ぬりえ天平文様 たまゆら』の完成作品ギャラリー第三弾(完結編)をお届けします。

 

■「黒柿蘇芳染金銀絵如意箱」

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画材:サインペン、顔彩、ボールペン。

 2019年5月完成。

 絵柄がとても細かい為、主にサインペンを使って制作しました。

 

■「夾纈絁幡(きょうけちあしぎぬのばん)」

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画材:サインペン、油性色鉛筆。

 『ぬりえ天平文様 たまゆら』の表紙を飾る線画です。表紙の着色例は藤紫色の奥ゆかしい色合いなのですが、渋い可愛さを意識した結果、全く趣の異なる作品に仕上がりました。

 想定したよりもペンの色ムラが目立ってしまったのが少し心残りです(・_・;)。

 

■「平螺鈿背八花鏡(へいらでんはいのはっかきょう)」

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画材:油性色鉛筆、顔彩、サインペン。

 2019年に着手し、2020年2月になって完成しました。

 

■「楽器残欠筝(がっきざんけつのそう)」

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画材:油性色鉛筆、顔彩。

 2019年にInstagramで最も「いいね!」を頂き、風雅自身も気にいっている作品です♫。

 油性色鉛筆は"色辞典"を使いました。

 

 『ぬりえ天平文様 たまゆら』は15枚しか線画がない為、当ギャラリーで完結となります。

 ご覧頂き、ありがとうございました。

バレンタイン前後のお絵描きと塗り絵。

 こんばんは〜♫

 前回から少し間が空いてしまいました💦

 折しもバレンタインデーが重なってチョコレート作りに熱中していたーー訳では全くなく、実家に帰ったり軽く体調崩したりと、文章を書くスイッチが入らなかったのです(体調はほぼ回復しました)。

 季節外れの帰省をしたのは、昨年のフランス旅行絡みの家内コンペがあった為でした。

 旅の記録を父・妹・風雅が各自でまとめてプレゼンテーションを行い、審査員の母の独断と偏見で順位をつけるというものです。

 結果は1位タイになり、3位までの図書カードを妹と2人で山分けしました(^^)。

 

 このプレゼン準備の一環で、1枚お絵描きをしました☟。

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画材:水彩色鉛筆、ペン。

 『サモトラケのニケ』というギリシャ彫刻で、パリのルーヴル美術館で観たものです。カメラ小僧よろしく台座の直下から撮った写真があり、それを参考にました。

 ニケ像は、水彩色鉛筆の芯を水で溶いて水筆で塗るという水彩のような使い方で描いています。

 鉛筆での下描きはせず、水筆で描いた後、紙が乾いてからドローイングペンでところどころ線を入れました。

 台座は乾いたグレーの水彩色鉛筆で下塗りした後、水色やピンクの水彩色鉛筆の芯から直に筆に顔料を取ってなぞっています。

 この後、背景を暗い緑色で塗ったところ、思うような筆致にならず失敗💦💦。

 途中まで順調にきて惜しかった為、像と台座を切り取り、模様入りの紙(名称:「星物語」)に貼りつけました。

 

 実家から都内に戻った後で、「平螺鈿背八花鏡」という天平文様塗り絵が完成しました。

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画材:油性色鉛筆、顔彩、サインペン、ボールペン。

出典:『ぬりえ天平文様 たまゆら』。

 青と橙のバイカラーを基調とし、メタリック顔彩を何色も使ったところ、ド派手な作品になりました(笑)。

 そして、この作品をもって『ぬりえ天平文様 たまゆら』は全て塗り終わりました。

 

 残る完成作品は雪の結晶マンダラです。

 今週は3点完成♫。出典は全て"Snowflake Mandalas Coloring Book" です。


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画材:油性色鉛筆、サインペン、顔彩、メタリックマーカー、ボールペン。

 1枚めは昨年12月、クリスマス用に塗り始めたものでした。

 赤と緑の組み合わせで雪らしさがまるでなくなった為、マンダラをひととおり塗り終えた後に白金色の顔彩でスパッタリングを施しています。

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 スパッタリングは歯ブラシを絵の具に取って茶こしや網などをこすって行うのが一般的かと思いますが、風雅はうっかり茶こしを用意し忘れたまま始めてしまいました。

「要はブラシの毛先から絵の具を含んだ水滴が細かく落ちればいい訳でしょ?」

と開き直り、歯ブラシを背中から叩くなどして振動を与え、強行しました。

 結果的にうまくいき、茶こしや金網が無くてもスパッタリングが出来ると検証できました。

 ただ、手は絵の具まみれになりました…。

 スマートにスパッタリングを行うならば、茶こしのような道具は用意したほうが無難かもしれません(^o^;。

 

2枚めは赤を基調としました。

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画材:油性色鉛筆、サインペン、顔彩、メタリックマーカー、ボールペン。

 テーマは"赤い雪"です。

 子どもの頃、ヨーロッパでは春先に赤い雪が降ると聞いたことがあり、言葉からくるイメージで塗りました。

 制作後に少し調べたところ、赤い雪は実在するようです。サハラ砂漠から巻き上げられた砂を含んで赤く見えるという話なので、字面ほど美しくはないかもしれませんが💧。

 

 3枚めは本日仕上がりました。

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画材:油性色鉛筆、サインペン、ボールペン。

 テーマは、“早春の夜の雪”です。

 春の夜にはどこか艶めかしく妖しいイメージがあり、メタリックの紫色を広範囲に使いました。

 

 話は変わりますが、最近、桜井 輝子『塗り絵でまなぶ配色のきほん』(2020年、ホビージャパン)という新刊が気になっています。

 ある配色パターンについての概説とその配色による塗り絵用線画で見開きページを構成する、一種のワークブックと言えばいいでしょうか。

 この本を手に入れるべきか否か、本日、仕事帰りに書店で検討してきました。

 その結果、買うのを見送りました。

「説明は役に立つかもしれない。

けれども塗り絵の線画に面白味がないから、ワークとして続かない」

ーーこのような判断です。

 塗り絵部分の線画が味気なく感じられたほか、配色関連の説明も、自分が漠然と感じているのとあまり変わらないことが遥かに明瞭に書かれているという印象でした。

 漠然とした理解を明瞭に言語化してくれているのは有用ですが、2000円近い対価を払って得るものではない、と個人的に感じます。

 一連の書店での検討を通して、どうやら自分が欲しいのは、色彩について自分が経験的・感覚的に感じていることを客観的・理論的に把握する為の基礎知識だという気がしてきました。

 そういう訳で本日は

「色彩についてきっちりと理論立てて書いている本を(多少難しくても)探して1冊読んでみよう」

という斜め上の結論を下して帰ってきました。

 

 以上、とりとめもなく近況をお伝えしてきました。

 何か忘れていないか…と、どうかツッコまないでくださいね。バレンタインデーに関連する塗り絵が1枚も塗れず、多少出遅れた感を味わっているので💦💦。

 と、最後まで締まりませんがご容赦を。

 ここまでお付き合い頂いてありがとうございました〜。

 それでは、お休みなさい(^^)/

 

フランス見聞録 その6〜イル・ド・フランス日帰り編〜

 こんばんは♫

 久々のフランス見聞録、第6弾をお届けします。9/18、パリ周辺地域(イル・ド・フランス地方)をKさんの案内で見て周った日のことです。

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■9/18

 この日もパリは晴れでした。

 渋滞のパリを抜けて高速道路で東へ向かいます。

 

 最初の目的地はバルビゾン村。

 ミレーやコローといったバルビゾン派の画家が住み、多くの作品を生んだ閑静な農村です。

 この地で描かれた傑作と言えば、第一にミレーの『晩鐘』が挙がるでしょう。遠くの教会から聞こえる夕方の鐘の音によって、農作業の手を止めて祈る農民の姿が描かれた油絵です。

 その舞台と推定される畑があり、道路沿いに案内板が出ていました。
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 そして、その名作の舞台とはーー

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上のようなだだっ広く平たい農地でした。 

 地面と空の境界線が直線に近い水平な一本線で表わされている風景画がフランスやオランダの絵画にはしばしば見受けられます。

「もうちょっと構図的な面白味を考えないものかね?」

と長年思っていたのですが……フランスに来てみて腑に落ちました。

 何ということはない、現実の風景が本当に平らな横長の世界だった訳です。

  このバルビゾン村には村の随所に所縁の作品を写したモザイクタイル画が掲示されていました。

 朝早くてミレーの旧居は開いてなかった為、バルビゾン村は早々に切り上げて次の目的地へと向かうことになりました。

 

 次に訪れたのはフォンテーヌブロー宮殿です。

 ここはナポレオンのファンなら外せない聖地なのだとか(笑)。

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 とにかく広くて豪華絢爛な宮殿です。

「でっかいことはいいことだ〜♫」、

「装飾過多なことは簡素なことより断然いいことだ〜♫」

フランス革命前後の上流階級は信じていたに違いありません(笑)。

 "パクス・ロマーナ"と呼ばれる古代ローマ帝国の建築や工芸と似た"メガロマニア"とも言うべき志向性を感じます。装飾過剰に走るあまり、技術は高度なのに悪趣味と映る残念な一面も無きにしもあらず……(^o^;。

 好みに合うかは人それぞれかと思いますが、先立つものがないと絶対に造れない類の文化ではあります。この当時のフランスがいかに強国であったのか、肌で感じました。

 皇帝となったナポレオンがこの宮殿を根城にしたことから、館内にはナポレオンやその一族に所縁の品々が数多く展示されていました。

 ナポレオン着用の軍服もトルソーに着せてあったのですが、身長160cm程の風雅でも着られそうな寸法でした。

「本当に小柄だったのね」

と実感。学生時代の友人が

「小男は野心家が多い……」

とやけに重々しく語っていたのを思い出して頷いてしまいました(笑)。

 この低身長の軍人皇帝に興味がなくても、歴史や建築が好きな方、マリー・アントワネットのいた時代に憧れる方には一見の価値があると思います。

 特に、舞踏会の催された大広間は壁から高い天井へと絵画が飾られ、

「フランスのお貴族サマはこんな所で踊っていたのか〜」

と想像して楽しくなりました。
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 尤も、舞踏場は日本の都市部の小学校にある体育館と同じか少し小さいくらいの広さでした。壁や窓に接して林立する柱が太い為、ボーッとしていると壁にぶつかるのではないかと気になります。そんな粗忽者が宮廷に出入りしていたかは、分かりませんが(^o^;。

 

 フォンテーヌブロー宮殿を出た後、Kさんの操るワゴン車はモレ村(モレ・シュル・ロワン)に向かいました。

 フランス語で『シュル+河川名』は『〜川沿いの』ほどの意味で、同一地名の区別に使われるようです。

 この日訪れたモレ村は風光明媚で、アルフレッド・シスレーという英国出身の印象派の画家が移り住み、作品に描いた土地でした。

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 上の画像はロワン川の川辺で撮ったものです。空の青色を映す澄んだ水を好んでか、多数の水鳥が見られました。

 この水辺の美しさには、今回のフランス旅行でも鮮烈な印象を受けました。

 もしもっと絵が上手になって様々なモチーフを描けるようになったら、ぜひもう一度このモレで散策とスケッチをしたいと、ひそかに夢見ています。

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 この美しいロワン河の畔にあるレストランで昼食を摂ってから、カテドラル周辺まで歩き、シスレーの旧居を外側から一瞥して来ました。

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印象派の画家アルフレッド・シスレーがこの家で暮らし、没した。』

赤い文字の看板にはそう記されています(※母の監修済)。

 近くのカテドラルにも立ち寄りました。

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フランス北部に多いゴシック様式の聖堂です。

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 折しも建物の外壁や屋上を高圧洗浄機で綺麗にしている最中で、

ゴシック建築は手入れが大変そう」

と感じました。石造りの建物は傷みを放置しているとあっという間に見すぼらしくなるので、カテドラルの外観は土地の経済力が如実に反映されるのではないかと想像します。

 内部は装飾が少なく、比較的こざっぱりとしていました。

 キリスト教会やイスラム寺院ではしばしば

「不信心者を調伏したるわ!」

と言わんばかりの圧を感じることがありますが、モレ村のカテドラルにはそれがなく、異教徒にも優しい空間でした(笑)。

 

 モレを出た後は最後の見学地である、ロワン川の畔のグレ村(グレ・シュル・ロワン)に向かいました。

 グレはモレよりもなお鄙びた村です。

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 昼下がりでも人影は少なく、どことなく眠たげな空気が漂っていました。

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 ここに近代の画家:黒田清輝が一時期居を構えていたそうです。黒田の旧居の前の小路に彼の名前が付いていました。

 近くにカール・ラーションというスウェーデンの画家の名の付いた通りもありました。

 この村には他にガンヌの塔という12世紀の廃墟がありました。

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今にも崩れそうで、金網の外から見学することしかできません💦。

 この村で見るロワン川も美しく澄んでいました。

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 このようにして一日かけてイル・ド・フランスを"つまみ食い"し、夕方にはパリに戻りました。

 イル・ド・フランスの牧歌的な雰囲気と比べると、パリの喧騒は狂気のようにも感じられます。

 パリの大きな鉄道の駅はいつでも人通りが多く、皆速足で、JR東京駅のようでした。

 

 以上、イル・ド・フランス日帰り旅の一日を振り返ってみました。

 翌日からはストラスブール1泊旅行に行きます。

 良かったらまたお付き合いください。

 それでは、また〜(^^)/

久しぶりにメタリック正倉院。

 こんばんは。

 先月実家近くの文具店で買った画材の1種に、呉竹の"顔彩耽美 ジェムカラーズ"があります。

 昨年買った"顔彩耽美 スターリーカラーズ"と合わせて"顔彩耽美"シリーズが増えたので、ジェムカラーズを中心に試し使いを思い立ち、天平文様を塗りました。

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(※上の画像で上にある黒い箱のセットがスターリーカラーズ、下にある白い箱のセットがジェムカラーズで、一色が重複しているので11種類となります)

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画材:顔彩、油性色鉛筆。

出典:『ぬりえ天平文様 うたかた』。

題名:「金銅花型裁文(こんどうのはながたさいもん)」。

 

 ネタ元の正倉院御物は、仏堂内に掛けられる『裁文(さいもん)』と呼ばれる類の飾りなのだとか。

 顔彩の他にミックス色鉛筆や単色の色鉛筆を重ねずに使い、動きが出るような配色にしました。

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 ご覧の通り、斜めから見るとギラギラです(笑)。

 ただ、"顔彩耽美 ジェムカラーズ"塗った時の色味は、箱に入った状態よりもかなり穏当に見えました。

「日本の色って穏やかだよなぁ…」

と感じます(^^)。

 

 なお、出典である藤野千代『ぬりえ天平文様 うたかた』は昨年末に買った本です。今

回漸く手を着けることができました。

 昨年秋以降、買ってから1ページも塗っていない塗り絵本(通称"ホワイトコレクション")が何冊か残っています。

 普通の本ならば"積ん読"という状態で、風雅個人の価値観ではこれはあまり好ましくない為、来月末までに順次手を着けようと考えています。

 

 そういえば、前回記事で紹介したフクロウ塗り絵の塗りかけページは、無事完成しました☟。

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画材:油性色鉛筆、顔彩。

 記事冒頭の「金銅花型裁文」と同時期に制作しており、こちらでも凧の模様部分に数ヶ所、顔彩を使っています。

 背景となる夜空をホルベインUltra Blue(OP349)一色で塗り進めた結果、5-6cm減りました(^o^;。軟らかい色鉛筆は減るのが速いと実感します。

 

 以上、2点の近作完成の報告でした。

 それではまた〜(^^)/